作文ジョーズ
2025年度 完成
日本語作文能力の形成的評価を支援
本事業では、日本語学習に関わる多様なデータを活用し、学習者の日本語能力を客観的・継続的に把握するための研究・開発を進めています。データドリブン教育(データに基づく教育)とは、学習者の日本語能力や学習履歴などのデータを収集・分析し、その結果に基づいて評価や学習支援を行う教育アプローチです。
日本語学習を効果的に支援するためには、学習者が現在どのような日本語能力を有しているのか、また、「書く」「話す」「読む」「聞く」の各技能について、どのような特徴や課題を抱えているのかを継続的に把握することが重要です。そのため本事業では、日本語能力データ、自己評価データなどを収集・分析し、それらを基盤とした形成的評価の仕組みの研究・開発に取り組んでいます。
現在、本事業では、「書く」「話す」「読む」「聞く」の4技能のそれぞれに対応した形成的評価システムの開発を進めており、学習者の各技能での到達度や課題を継続的に可視化し、学習改善につなげることを目指しています。「書く」では作文ジョーズ、「話す」ではSTraS-J α(仮称)、「読む」では実用文の読解に主眼を置いたシステム、「聞く」ではSNACK+(仮称)を整備し、技能別の評価結果を学習者に分かりやすく提示する仕組みの構築を進めています。
また、日本語テストの結果と実際の言語活動との関係を明らかにするため、筑波大学が開発・運用するオンライン日本語テスト集TTBJ(Tsukuba Test-Battery of Japanese)と、CEFR Can-do記述文に基づく自己評価との対応関係について研究を進めています。TTBJは筑波大学独自の日本語能力テスト集であり、2024年度には年間約2万人の個人受験者に利用されています。TTBJによって得られる日本語能力データと、Can-do自己評価の結果を比較・分析することで、テストスコアと実際の言語活動との関係を明らかにすることを目指しています。
今後は、形成的評価システムやTTBJを通じて蓄積されるデータを活用し、学習者の日本語能力をより多面的に把握できる評価基盤の構築を進めるとともに、その成果を日本語学習環境支援共同利用拠点(J-SHARE)と連携しながら、学習者・教育機関双方を支える日本語学習環境へと展開していきます。
学習プロセスを可視化し、4技能を総合的に評価・改善する。
TTBJ(筑波日本語テスト集)のスコアとCEFR Can-doとの相関を分析・可視化し、日本語能力評価の国際基準への接続を推進する。
評価データ・学習成果を連携・提供
分析結果・Can-do記述・評価基準を提供
研究成果・評価基盤・分析結果を活用し、全国の教育機関・学習者と連携して、持続的に活用・発展させるプラットフォーム。
学習の記録と振り返り・個別最適化を支援
情報の提供と共有・外部連携のハブ