現在、日本には多くの留学生が在籍していますが、すべての留学生が十分な日本語教育を受けられているわけではありません。そこで本事業では、全国の留学生が日本語教育を受けたいときに受けることができるよう、大学の枠を超えた日本語教育のネットワークを構築するという取り組みを行っています。
REC-Jプロジェクトが発足した2024年度に、国内のいくつかの大学において、筑波大学で提供している日本語教育の体験授業と、現場の教職員や留学生への聞き取り調査を行いました。留学生からは、「友人を作るための日本語力が欲しい」「研究内容について日本語で議論できるようになりたい」「日本で就職するために日本語をもっと学びたい」といった、研究生活や将来のキャリアに関わる動機から日本語支援を求める声が多く聞かれました。いわゆる理系の分野では、研究は英語で完結するため日本語は不要、という見方もありますが、留学生自身がこのように必要性を強く感じているという現状があるということも分かりました。また日本語教育に携わる大学教職員の方々のお話からは、このような現状をふまえつつも「日本語を教えられる教員の数が足りていない」「留学生の多様なレベルやニーズに対応できない」「授業を設けても、留学生が研究で多忙のためなかなか参加できない」といった、現場の課題が明らかになりました。
本事業では、筑波大学と各大学が協同することにより、手の届きにくい部分については他大学のリソースを利用しながら、各大学が地域や専門分野に応じたきめ細かい支援を担うという日本語教育の体制を提案しています。多様な背景を持つ留学生一人ひとりにとって、本当に必要な日本語教育が届く環境づくりを目指しています。
2025年度秋学期には、筑波大学で開講している一部の日本語科目において、オンラインによる筑波大学外の留学生の受け入れを開始する予定です。今後はこの取り組みを拡大し、全国の大学へ幅広く日本語教育を提供できるプラットフォームの構築を進めるとともに、国外の学生を含む「共修科目」としての展開も視野に入れ、国際的な教育連携を強化していくことを目指します。











