第3回研修会「日本語教師のための実践講座-日本語教育文法編-」を開催しました

 

令和8年8月3日、筑波大学東京キャンパスにて、第3回研修会「日本語教師のための実践講座-日本語教育文法編-」を開催しました。当日は全国各地より、38名の現職の日本語教師の方々にご参加いただきました。

本研修では、一橋大学 庵功雄先生を講師としてお招きし、日本語教育文法の考え方について、理論と実践の両面から具体的に学びました。午前の講義では、ボイスを題材に、学習者が自分の考えを日本語で述べるための手段として文法を考えるために有用な日本語教育文法の捉え方について学びました。午後のワークショップでは、午前の講義の内容を踏まえ、各自が事前課題で考えてきた授業のアイデアを持ち寄ってグループで1コマ分の授業案作成を行いました。いずれのグループも、学習者自身の経験について話させる、「私」の視点で話させるなど、午前中の講義内容を活かした工夫が見られました。最後には、グループの代表者が発表し、講師からフィードバックを受けました。

参加者からは、
・「文法をどのように考えるか、扱うか、ということについて示唆をいただいたと思います。先生のまとめのお話が腑に落ちました。」
・「全体を通し、受身や使役・授受等のヴォイス表現は、「理解するのが難しい」との意識を何となく教師側も持っていたのではないかとの気づきがありました。産出を目的とした文法表現にしぼり使用場面などにシンプルに落とし込むことで、学生自身ももっと使ってくれるようになるのではと期待感がもてました。」
・「「私」を産出表現するという視点で場面設定をすれば、受身、使役、授受表現を一括提示できる、と教えて頂いた事は大変大きな気づきとなりました。実際の授業に落とし込めるよう精進していきたいと思います。」
・「グループで協力して教案を考えるワークショップも、他の参加者の考え方を知ることができて良かった。」
といった声が寄せられました。
今回の研修会を通して、今までの文法の捉え方や教え方について考え直すきっかけになったという声が多く聞かれました。
一方で、シラバスが決められている自身の職場でどのように今回の学びを活かすかという、実際の現場へと持ち帰る具体的な方法については悩みの声もありました。

今回いただいたご意見を踏まえ、より実践的かつ対話的な学びの場となるよう、今後の研修企画に活かしてまいります。ご参加くださった皆さまに、心より御礼申し上げます。
今後も、日本語教育に携わる先生方に資する研修を継続してまいります。